サファイア・マン《かけがえのない男編》〔16〕伯母はいいことも一杯してくれたけれど、キャロルの開花が遅かった為に、期待はずれで終わったとキャロルを残念がってこの世を去りました。しかし、沢山のお金を注いでくれた伯母がいなかったら?と考えると物書き挑戦のほぼ重鎮をこの伯母の教員時代の貯蓄が要になっていることに驚きます。五人の子供を育ててなおかつ、あれだけの投稿費用捻出に一介の銀行員の給料のみで出来はしなかったなあと改めて思うのです。先日は本当に弟から覚悟の厳しい弁を頂き、姉としてじゅわ~っと来たのみにとどまらず思索したのです。姉貴も、本当に人生を誤ったね?って。教会で弾くのなんか、まず、保育士の免許でも取っておくべきだった・・・。そうねえ、そこはアンタの言う通り、免許を何か取っておくべきだったって、今になって思う。姉貴が幾ら、誰かと接触したい!音楽で人々を魅了したい!って思っても、人々の認識っていうのは結構シビアだぞ!って。この人は、どういう人生を送って今あるのか?何を極めた人か?専門分野は何か?受賞歴や、学歴、そういえば、何もなかったじゃあ、世間は納得しない。降って湧いたような幸運が滅多にないように、これにはマニュアルがあるんだ。いやあ、深いなあとキャロルは沈黙しました。人生の修羅場をかいくぐり、孤独の海も制覇した人間でないとこういうアドバイスは出て来ません。キャロルは路線を変更するべきか?と迷いそうになるが、音楽で飯を食うと決めたことに後悔はない。断固としてスタンス死守に出ます。