エメラルド・ウーマン

 私がそれを思うより速く容子は仕事用の義理を身に纏いました。大先輩から上手に対処し、その場を交わすようアドバイスを事前に受けていたのです。仕事をちゃんとしてないと、アルバイト先で再三再四なじられていた時、例の調子で容子は激昂し、相手に言い返そうとしたとき…それをしないで我慢するか…が頭にあったのは大先輩に相談しよう♪があったからです。例えばある人物について、好評価を出す上司でも、違う上司が見て、高評価である確約はありません。たまたま、そのスタッフが容子に対して酷い評価を出したとしても、気に病むことはありません。ましてや、真(ま)に受ける方が滑稽…すいません…という五音で上手く逃げた容子に喝采を送りたい位です。しかし、なぜ、謝らないといけない?これが日本の現場なのです。