デニム・ブルーママン☆第17章

 知識の習得以外に、やらなければならないものがあるとすれば生き方の設定でしょう。目標を皆が視野のどこかに置き照準を探る動作。曖昧な気持ちではなかったもののそこが芸事の難しさであくまでも自分がこれだ・・・って決定しないと前へは進めないのです。いずれは、専門的な仕事が見つかることを確信しながら前へ進む道のり。16歳には独特のエゴイズムがあります。まず、自分の選球眼です。どの球ならヒットに持ち込むことが出来るのか?っていう処の人生での球の選び方。この気持ちには若干・・・勘やジンクスも入り込む余地があります。生涯定まったスタンスではないから各人、瞬間自由ではあるのです。しかし心もとない気がして、心を、いかに定義付けるか?この辺での葛藤含みは言えたでしょう。高校合格を決めても、さしたる目標がなかったことを、不安とは取らず、逆にチャレンジと理解し設定したことがそのあとの人生にも深く関与をしていく様相でした。クラスのみんなが自分より勉強が出来る・・・そして自分より、学力が低い人は、ひとりもいない。この環境がかなりシビアだった。夫はそれでも押せ押せムードで容子を叱咤激励する。この背後で私は母親に出来ることが何なのか?それが果たしてあるのか?を見つめていたのです。