デニム・ブルー・サファイアママン2の17

 探りにきたといってもいい義姉の登場にあたしの心に波風は立つものの、実際の要件はこの伝達ではないのか?って私は睨む。義母に赤児を育児させて月に一回くらい、あなたは子供と過ごしたらどうかしら?っていう提案です。よくも、まあ、そんなこと、言えるもんだなって、はなからパスです。この子を義母に預けることは絶対にない・・・そう心で決心があっても姉には”そうねえ”って言う感じで済ませます。自分と血を分けた姉によく似ていたことで少しだけ親近感もあったのです。なぜなら親分になりたがる性質〔親分肌〕。自分が仕切るっていう形がもっともいいってそこを譲らない。リーダータイプではあるものの、時に思慮深さに欠けるという欠点含みで話し方もそっくり。自分と妹は控えめで物静かな方でした。余計な話には出ない。しかし姉がしゃべりだすと止まらない。いいこともあった。周りを明るくするのはいつも姉だった。しかし夫の姉はそこまで明るくはないのです。きっと夫とそこが似ているのでしょう。自分の母の懇願を忠実に伝え、説得をよもや忘れない。だからこその訪問だったのです。田舎で育成すれば子供もきっといい子になるのでは?という、容子にとっては伯母、希子の言葉に、軽く笑顔で交わす程度で済ます。義姉はまた来る・・とは言いません。察しが良かった。私がどんなに頑固な性質なのか直感で悟ったようです。