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 最後となった投球内容を調べてみるとスキャッグス投手が投げた日、チームが42勝42敗で僕は驚く。ここまで符合することもそんなにないからだ。チームが借金がゼロになって2まで貯めてそこから又負けていった経緯を僕は見ていた。スキャッグス投手は六月三十日に投げ、五回イニングの一人までを打ち取った時点で交代している。成績を見ると、被安打2、四死球4、奪三振5でちょっと調子が悪いかもなあっていう位で変わったところは見受けられず、しかし本来の彼の投球は出来ていた。失点は2だが、オーソドックスで力強い投球に僕はエンジェルスの未来はこのスキャッグスの左腕に掛かるとそう確信したばかり。しかし余り良くないことは今中解説者の弁でもちらほら出ていてそこが気に掛かってはいた。そんなに投手の仕事が大変だということは僕は今まで知る余地もなかったのだが、今回のことで投手の仕事の心労について深く考えた。いつも人生は不可避なことが起こるけれど、彼の場合、逞しかったゆえに、フレンドリーであったゆえに、気に掛かってしょうがない。投手がもっと気持ちを楽にして投げられるようなシステムが要る。いつも打たれず、きちんと抑えるなんて出来かねることを、彼らは毎回果たそうと努力を厭わない。責任感が誰よりも強いスキャッグス投手のこの生きざまは、僕の胸を抉ってしまう程切なかった。笑顔で大谷投手と一緒にラステラ投票を呼び掛けていたあの時に時間を戻してしまいたい。今すぐMLB全員の投手に向かって戒厳令を敷いて欲しい位の気持ちでいる。