サファイア・マン《かけがえのない男編》〔48〕父がこれでもか!これでもか?と母に発破を掛けられ、罵倒まがいのことを言われ続けて芽生えた闘争心というものを軽んじることは出来ないでしょう。苦学は実を結ぶ、何回も努力すれば出来ないことはない!!と父は固く念じるし信じた方でした。しかし柔軟性があったのです。本の効果というのはそういった方面に生かされたと言ってもいいでしょう。本が各人、どういった位置にあるかをサイド点検するいい機会です。父にとっての本は人生の綱領が掴める己が信じた位置にあったし、みずからがその境地を開拓したとも言えます。我流の本山ではあるものの知識層を隈なく知り勉強していましからそこが自信にもなっています。父は、若い頃司法試験に何度も挑戦、その挑戦したことも後に生かしています。合格はしなかったけれど、もっとずっと本を知りうる立場にそれからも立つんですね・・・。中学校での活動はほぼ学生の手を借りながら上手に図書館運営をしています。この生徒をアルバイトの店員のように上手に子機〔こき〕使った〔新表記〕という点でキャロルなどは頭が痛くなってしまうし、その図々しさにはほとほと参ってしまうのです。学生の本分は勉強でしかしながら、学校図書館を知ることはそれに一躍を担うんだぞ?っという処の父からの見えない示唆があるんですね。