ボランティア作家の実質第一号として、キャロルは今夜、究極の望みを自分にぶちかましてきた。しかも長女のいる場面で・・・。キャロルは本当は離婚を望んでいたし、今も若干望み続けている・・・。しかし、夫婦のことは、利益も不利益も半々。責任ももちろん半々・・・そして、成果も。自分ではなく、あの時に、お金を持っていた、シゲコの方が家を出来れば出て欲しかった・・・と。俺と長女は唖然としたし、そこまで嫌っていたか・・・と愕然としたのだった。キャロルは思っていることのすべてを今夜吐き出した。そして俺もお金が現在、カラッケツになっている実情を伝えたのだ。結婚とはこれほど、ダイナミックで、妙味なるものだったか?しばらくは今年の総決算というより、妻キャロルからの人生の総決算にまんじりともしなかったパラノーマシゲコであった。