デニム・ブルーママン19の20

 自立自営を頭には描きながらも、どうしても、到達は無理からぬ…音楽のすべてを一旦ゼロに戻して、家に帰った容子は将来を模索していました。父親とも、何回も話し合いの場を、持ち、お互い意思の疎通を試みるものの、ふたりの会話は、肝心要が抜けていたように思えた。容子にはやはり、音楽をやりたい気持ちがあり、それから、逃避して来た分、あまり、喧しくは言えなくなってトーンダウンした状況…父親はそれには感付くものの触れない現実はありました。私にもそれは何となく、前触れとして噴出していました。余暇を活かす為になんらかの案を母親から打ち出す必要があったのです。人生には、空白を作る為の時間は、ほとんど用意されてはないからです。若者の将来性が掛かっていました。