西🏝姫瑠のアディショナルタイム(192)

 男の人がどんなに壮絶な人生を過ごすのか、あたしにも、徐々に分かって来ました。その男性のお客様は60代。まだ現役で肉体労働に従事し、三重県から長崎に来て現場で働いている。話を聞くと、盆と正月、ゴールデンウィークしか休みは取れず、今回は4月末から来月8日まで三重に帰ることができるそう、そして、孫と遊ぶことが、一番の楽しみだってあたしに話してくれたんです。短い間、あたしも、豊橋で生活したことを話すと、親しみを感じられたのか、あたしと、もうひとりの10代のスタッフに、お土産を買って来たいって言われ嬉しくなり彼女にも伝えました。愛知と三重はお隣同士。それにしても、男の一生は、凄まじいんだな…を痛感して、驚く。帰省の為の航空券をセブンイレブンで購入され、話しが弾んだのです。まだずっと働かないといけないと、彼は言う。しかし、表情はめっさ明るい。男には責任があるから、働かないといけない…彼の言葉にいつしか、

あたしの心があったかくなり、励まさていたんです。