デニム・ブルーママン16の5

 私がそこまで学校の成績には固執をしなかった・・・というのは幼児教育で失敗したあのときのトラウマがデカ過ぎてそれを最後まで聞いた人は恐らく納得するだろうと思います。思いがけない罠があったのです。ゼロ歳から五歳までのあの子のスケジュールは大変な混雑を極めていてあたしも伊良林小学校の教員でありながらよくぞここまでの教育を敷いたって自分でも驚くありさまです。この子を有名人にしたい!!ってそう思ったからではないのです。スターとは正直言ってかけ離れた風貌でした。そうではないのです。限界にチャレンジすればどうなるのか?を知りたかったのです。それをものの見事に体現したと今はこうして執筆の材料になっていることもご加護です。人間がどれくらいストレスを貯めればそれが爆発するのか?が議題になります。ほどほどのコミュニケーションを娘が求めているのにも全く気が付かず、学習漬けにしたことによって、幼い脳みそはとうとう行動に出たのです。この子がそういう悪の素質を持っていたのではなく、ストレスが人を変容させてしまう・・・というセオリーです。よく見かける光景があります。あのひとは大人しくて受容型だけど、よく持ちこたえているよね?っていう人物評価ですが、そのタイプが夫だった。私も容子にそれだけの受容型があることをまだ、15歳のときには想像だにはしていなかった。学校教育から遠く離れて家庭の中で采配するうちに、あたしにも家庭教育の目線がどんなものなのか、おいおいわかってくるのです。それは結果を求めないというゲートなのです。