デニム・ブルーママン☆第14章

 二年生の秋になって以前より大人っぽくなる。万博から戻って来た容子は温かいひとつの家庭を見て、その感動をあたしに漏らす。しかし気兼ねしてか少しだけ話すにとどめるのです。兄の家では確かに亭主関白ではあるものの充分に奥さんや奥さんのお母さんをおもいやる関白。もちろん子供を中心に談笑している家庭。そこから鑑定してもすごい。しかし私は一瞬、きっと兄嫁にも言いたくて言えない部位もあるのでは?って想像する。完璧主義の夫についていくのはみずからが丹念な生活姿勢を維持していないと無理。私ははっとして振り返る。クッチャネ☆食っては昼寝☆生活の根本や実態を容子は将来日記に書くのでは?っていう恐れです。でも容子なら許容範囲だと思い直す。自分の子供が私の憤りについて執筆してくれる・・・赤裸々過ぎても我慢出来ると思うのです。あの子は充分に均等主義をまっとして書いてくれる。皆のことを常に考えているからです。ただ、バレーボールでは格別のチャンスを見つけたようで急遽セッターとしてトスを挙げる練習に身を入れ始める。みんなが和田さんのトスでアタックしたい!!っていう言葉を吐くように仕向ける。どんどんトスに磨きを掛けていくのです。

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