デニム・ブルー・サファイアママン☆第九章

 私が他の子供たちを遠ざけ、この女子だけを厚遇したのも、ロコちゃんの気概を学んで欲しかったから。いとことは言っても、ロコちゃんのお父さんは夫とは全く違い寡黙なのです。しかも、きれ者のイメージは夫にはないキラリだった。奥様は教員で夫を立てる昔気質の女性。容子はお土産を持って玄関に立った時に、まず何を思ったのでしょう。恐らくご両親とちゃんと渡り合えるか?挨拶が出来るか?そこだった。私はちゃらちゃらした、夫のような気質とは真逆の、ロコちゃん一家に、容子を鍛えて欲しい…があった。大人になったとき、今の容子なら、すぐ、悪い人から騙されるでしょう。感化を受けるなら、ロコちゃんがいい。当時、その先まで私には見えていたのです。