デニム・ブルー・サファイアママン3の16

 夫は本の虫になっていました。次から次にアパートに持ち込む。自分がいる中学校の図書室から借りてくるのみではなく古本屋を徘徊していたのです。持ってきた本を開けると埃も出て私は容子の肺に悪い影響与えるのでは?って。すぐに注意しますが敵は辛辣に言い返してくる。もっと自然に育てていこうよ、本の埃のことは謝る・・・けど、実際、容子がどんな人間性を獲得していくか?それは僕等自身に委ねられてていると思う。しかし・・・全く聞く耳を持たない私で、浪費であることには違いない!!って相手の猛攻を許しません。敵はシタタカです。司書教諭の免状まで取って図書館を我がもの顔で使用していこうとするモクロミ・・・本来なら生徒達のための学校の図書室。いくらなんでも酷過ぎる。ただ、理解も必要かもな・・・っていう万が一の心も浮上してきたのも事実あった。容子は優しいストーリーが大好きだったのです。特にピノキオやグリム童話。全部を何回も読む。なにか企みでも探すようにまめに読む。夫のいいたいことも少し分かったので私は古本屋で購入することだけは絶対に止めて!!と釘を刺して終わるのです。彼はいい本がみつかってたのになああって。学校から借りているなら後ろを見れば一目瞭然、お互いにけん制しあっていたのです。