私にはその頃から不可解な認識があって自分は全く他の人とは違うのでは?を思っていたのは事実です。女性らしさがない。いえ、通りいっぺんのことが出来る出来ないの判定ではなく、男性に傅く姿勢が自分の中にない。姉や妹はその点立派でした。心の色を汲み取って誰に対しても尊厳を表しうる。対話も上手い。しかし自分はどこか不器用なんでしょう。俗にいう媚びるが全く出来ないのです。例えば姉や妹がみつあみして女性らしさを彷彿とさせても私が三つ編みして前に出る。自分でも自分がおかしい。インディアンの酋長の娘さながらなのです。なぜそうなのか?自分で分析するとやはり色が浅黒いというのが言えたのです。自分ほど、父親似はいなかった。そのことは実は嫌だった。兄も似てないし、妹も姉も母に似ていた。なんで私だけが似てしまったのか、軍人然とした父親に瓜二つなことで全く得をしたことがない。しかし・・・この結婚なら浮かばれるかも?っていう目星はあったのです。彼は海軍にいて私の父のことも尊敬してくれる。妻になればきっと邪険には扱われない。しかも自分に主導権を渡してくれるという。教育プランでも同位でしょう。子供が出来たら私に教育の権利は任される。私はクラスにいるあの容子のように育成されるには、どういった方針がいいのか?およそは想像が出来たのです。