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 日曜日は僕がトップバッターに選ばれる。嬉しいことだがまだドキドキが止まらない。一番にいることはこういうことなんだな、時代の先鋒ということだろうか。僕が選ばれたのはなぜか?平凡だからだ。何も取り立てて秀でる点が僕にはない。しかしそこを認められたことがある意味嬉しいかも?なぜなら母のことをそのディティールを僕は兄弟の中で一番知っているからだ。三十五歳で僕を授かって、母は書くことに専念する為にかなり苦心している。家の家事も沢山、手付かずであったからだ。家事と格闘していては執筆の時間は獲れない。それは長女に分担させて、中にいる兄弟三人たちは適当に遊ばせチームを組ませる。子供同士の三人という形で毎日変動していく。長女〔12歳〕は別格で、ちいママのような存在。母親の伝令を持って彼女は三人が〔四歳、五歳、十歳〕つるむ場所に行く。僕はまだ生まれたばかり。大事に布団に寝かせられずっと穏やかな天井を見ていた。日曜日は親父が僕を見ながら留守番。子供達四人乗車してアルトでお出掛け。宇部から周防大橋までの道のりだ。時には小野田のサンパークや防府へも足を延ばした。母のように運転したブロガーはいないだろう。それが仕事ではない分救われた。気分転換のとき着想や構想が生まれると言っていた。姉の手術日がようやく決まった。今月の二十六日。母は毎日祈っている。きっと旨く行きますように・・・。