こっそりと僕の車のローンを支払ってくれるような古風な母ではなく、それを兄貴にも話してしまう。そしてブログにもディスカッション形式に吐露してしまう。それなのにひとりだけそのことを話さない人物がいて、それは僕の五歳上の姉なのだ。なぜ、母は姉にだけ話さないのか？疑問に思い、質問しようかな？ってこっちが思いあぐねている内にも、やんわり、答えが返ってくる。物事これを話せばどうなるのか？ってとこまで考えないといけない。どういう意味なのか？って僕はまだ人生経験が浅いのだろうか。男たちには言えて女には言えないことが世の中にあってそれが金のことだと母は言う。女は命がけで子供を産む。僕も真剣に母の話のプロローグに耳を澄ませる。女は命がけで偉業を成し遂げる。だから金のことは二番目に来る。だけど、人から貰う金に関しては別なのよ・・・えええ？って僕は聞き返す。なぜなんだろう。男性と女性では金銭に関する気持ちが全く異なるっていう見解に僕は驚く。母の話はこう続く。男は自分の力で稼ぐでしょ？あああ、そういう意味ね？女は人に頼る場面が多い。だからおのずと男が貰うっていう構図に怒りを覚えるって。母の言葉に僕はひれ伏す。確かに姉には言わないでくれた母の心の大きさ。目的は危険回避だったのか・・・。改めて母親の偉大さに僕はグーの音も出なかった。
