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 僕は自分の仕事もまだ決まってないのにおおらかな気持ちで毎日を生きてる。それもこれも給付十万円の恩恵。しかしあと一回ないかな?っていう微かな淡い希望はいっぱしにある。政府がこういうみんなへ向けての見舞金を払ってくれるというのは、今まで経験ない。だからこそ有意義だ。僕は余りにも知らな過ぎた。母の家系は脇田大佐の家族から始まっているということを初で耳にする。もちろん僕の親父だって関係がある。母のことを支え過ぎた親父だ。あくまでもしかし女系辿りだ。それにしてもそういう勇壮な出自が僕にあったことが、ことの他嬉しい。母はこう言うのだ。祖父が初めて艦長を務めた「栂」これ、なんと読むか分かる??って。僕に読める訳がない。珍しい文字。それも一字。すまほで脇田喜一郎を引くと真っ先にこの一文字に出会える。そして母にはまだストーリーがある。それを聞きながら僕は寝込んでしまう。はい、はい、と頷くうちに僕は眠たくなっていく。そうだ・・・確か母はリキんでいた。栂〔つが〕にはまだ花言葉自体がないのよ・・・これって差別じゃない?きっと花言葉をハテナが考えてくれるわ!!公募でもいいわね~~って。僕は自分の就職が決まらないさなか、国民一律十万円給付の第二弾が出る夢を見ていた。マサユメになってくれたらこれ以上はない。