僕は姉の言葉に励まされる。職を無くして気分がマイナーになって彼女についつい軽口を叩きたくなる。もっと収入のいい彼氏に鞍替えしたら?ってそこまで出ているけど言えない。僕の性格のマイナス志向は恐らく父譲り。就活が上手く行かず彼女には済まない気持ちで一杯というのが正直な処。それが母から姉へ伝わったようで姉は僕に振ってくる。結婚を土台に考えるから悩むんじゃない?ええ?僕は一気にぱっぱらぱ~に着地する。しかし気分は決して悪くない。姉は続けて言う。結婚しようと思っている気モチをここでリセットして、恋人時代って位置付ける。ああ、そういう意味ね?僕は姉の言う通りに恋人時代にリセットし直す。するとどうだろう?今までのうっ屈からはどうやら這い出すことが出来たみたいで驚く。姉はなんていう怪物なのだろう。これこそがモンスターシスターだろう。僕達はこうあらねばならない!!と知らず知らずの内に自分を鋳型の中にねじ込むばかりではなく、鋳型人間になってしまっていた・・・っていう驚愕。この発見、僕にとっては初だった。姉は決してプラス思考者ではない!!とそう高を括っていた自分がみすぼらしい。それはもはや過去の人物査定だ。結婚という二文字に僕は雁字搦めになっていた。それはあくまでも彼女のご両親の拘りを基礎にしていたこと...。そういうもろもろをモンスターシスターが教えてくれた。