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 いつか必ず人は死ぬ。その日が最初から確定しているのかどうか?僕は今回不思議な話を姉の口から耳にする。なんと亡くなったあと、49日というものがあるが、その日が義兄の誕生日になっているという。今回の符合が何を意味するのか?姉も思う存分類推したことだろう。しかも三月九日、英語でいうとサンキュウ!!の日に亡くなっている。兄はどことなくいつも偉ぶっていて、ありがとうを何回も言い損なって来た人生では?と僕は推量する。確かに僕が姉の家にお邪魔した時にも、ありがとう!!なんて一回も聞いたことはない。そういう人生だったにしろ、義兄は心の中ではとても感謝していたのでは??と僕は想像を逞しくしている。どこまでもやせ我慢の人だった。言いたいことは山ほどあっただろう。姉の気持ちとしては、その集大成を計りたいがもちろんあるだろう。姉の執筆意欲を駆り立てたもののひとつ・・・それが義兄の封建的な考え方にあったことは言わずもがな。これからは叱ってくれる人を無くして一体どう自分の思いや彼とのバランスを鑑みつつ、文献をまとめていくかだろう。彼は時にオチャメで自由奔放に語ってくれた。しかし例のごとく、肝心の本心を包み隠す・・・。僕もその考え方に全部とはいわないものの賛同出来る部分もあった。しかしどうだろう。姉が賛同出来るのは経済的な分野だけ?それならこれから益々そこが炙り出されて行くだろう。