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 姉は四時間単位、或いは六時間単位で一日を区分と、さんざん言っておきながら三時間ブロック制で決定を下す。三時間コンビニ勤務ならきつくはないっていうその安易さも許せる。きついのが嫌だし、嫌悪するからこそ、三時間なのだろう。このコンビニは24時間営業でオールタイム24時間。そこでみんなが四時間働いたり、五時間働いたりしている。若者で稼ぎたいなら休憩入れて八時間位は働くのも美味だが、姉の場合、ブロメキの仕事もあるし介護人としての任務もある。そこでの家族間の信頼も厚い。三時間に区切ったのは僕には理解出来る。義兄の病院でトータル三時間過ごすとしてファミマが三時間勤務。そして睡眠時間は六時間は必要。これでもまだ12時間が余っている。ああ、肝心なのは筆頭株主のブロメキ。これも三時間は要する。するとあと9時間余る。ここが姉の自由時間たる要塞だろう。物書きとしての構想をこの9時間で?それは中々難しい。この9時間のうちの3時間は孫とその母親の為に費やする。運転手としてあちこち動いたり食事したりする。残り6時間。シックスアワーズ。計360分で姉は明日のブロメキの種を探す。今日中に見つけて種を蒔いて明日花が咲く。見事な商売を姉は掴んだ。