Ss299

 なんでかは解らない。恐らく苦み走った嫌な気骨が姉の伴侶にはあるのだろう。物事をすべて最初、疑ってかかる。結局・・・しかし、最後に笑うのは姉ではなく伴侶のような気もするから、世の中分からない。僕はだから態度保留にしてきた。留保とも言う。僕の中で義兄に賛同する自分がいてその存在が複雑怪奇だ。姉の軽率な軽口はコンビニでも恐らくネジを巻く役割をしていることだろう。情報が速い。まだ、誰も知らないことを知っているのも誰が情報源たるかを知って暗躍しているからだろう。しかしこの軽口を直さないことには、出世はない。姉のような頭のいい人間を僕は見たことがない。頭が悪い振りをしているだけ・・・。そこにまんまとひっ掛る馬鹿はいまいとは思うが、僕は杞憂の範囲で先へ進めたい。窯掛けも上手い。相手が思っていることを暗にそびき出す。僕だってあの話法で鍛えられて今があるかも?って思う時が多々ある。例えばマコトちゃんだ。僕が気に入っている漫画なのに、姉の話法で段々、姉お薦めの漫画に変化してしまう。ねえ、マコトちゃんってさあって僕が真骨頂を話しているはずが、姉に了見握られてしまっている。あぶも、蜂も、両方獲って持って行く。あの網が実はみんなが欲しているものだろう。東京にも置いてないし、地場でも近隣でも見つけられない。スーパーにもないし、発明科学館にも置いてない。