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 僕は昨日ほど自分が自分で怖くなるっていうラッキースリルを味わったことはない。発端は相方の呟きだった。なんで私がくじを引かせても当たらないのに、あなたが引かせるとほぼ80パーセント当たり。本当に私・・・落ち込むわ~って。ええ?って僕はのけぞる。そ、そんなに僕は客に当たりを引かせてる?ええ、何回商品引き換えに行きましたか?ええ~っと、五回かな?いえ、そんな回数じゃないですよ~、80パーセント以上の当確率だと思う。僕はしかし又難儀なミスをする。みんなも僕のようにならない為にしっかり読んで欲しい。特にファミマスタッフなら為になる。僕はまず基本を間違う。500MLの大きい方が当たっているのに小さいレモンサワーを持って来てレジですったもんだ。しかも指定取り消しにする為に、一旦冷蔵庫に戻した小さい方を取りに走る。画面を終わらせないといけないからだ。そうこうしている間に普通なら客は怒り出すのに慎重に構えている。温和に僕を見守る。老年のご夫婦だったこともあったのか・・・。ただで貰えるのにそこで短気ではいけない。妻はやんわり諭してくる、そんなペア夫婦で助かった。大きい500MLの方が当たるなんて先咲いいなあ。そこまで言われて僕はぶっ飛びそうになるが実はこのくじ、夜専用の酒くじだったのだ。僕は六時で上がるから本来この箱から引かせてはいけなかった。しかし横からそのことを注意した相方まで抑え込む弁舌で僕を庇ってくれる。当たったんだからいいんじゃないの?って。それは有難い言葉ではあったもののミスはしまい!!って再出発を計った僕のファースト失速。ほ・ろ・苦・い。