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 母が僕らが幼い頃から宿命的に悟っていた部位こそが無視だろうと思う。これは苛め筆頭に挙がるがん無視などとは違うことを線引しておきたい。日本にはまだまだ健全的視野内に夫があって妻が後ろにいる。この構図はしっかりと定着あってそこを全く度外視して物事を語る方がおかしい。現に母も自分が困った時にはかなりの重心を父に持たせていた。責任の範疇というべきそれらを丸投げでびっくりする。しかしその逆もあった。自分が得意だと感じた時やチャンスにはしゃしゃり出て来る。このコントラストを幼い時から見て来て思うのはずる賢いな!!っていう部位も当然見たし、かといって母を全面的に否定出来ない好感も同時に感じたりでとにかく母は重大場面では一切さい配を奮うことはなかった。金を全く持っていなかったことも起因したのだろう。ちょっとした日常のヒトコマでの様子は思い出す限り、滑稽でありユニークも満載で僕等子供達は飽きなかった。見ているだけで楽しい人物がいる。悩むことがない人間。しかしこの投稿場面ではかなり衰弱する程に悩んでいたことを思い浮かべる。僕らに詳細は話さない。ただ、自分の中で何かを見極めているのだろうは幽かに把握は出来た。いつも原稿に向かっている母の姿がある日パソコンの前に替わった時に僕は、遂にやったぞ!!と心躍る気分に到達する。パソコンという機器を手に入れてそれを上手く活用出来る母ならば成功は眠っていても来るはずだ・・・と。僕の予想は予完に替わった。母はみずからの執筆力でそれを体現実行してくれたからだ。