Pp677

 僕等の道のりは永遠なんですね?ええ、そうであって欲しい。芸術に終わりはない、エンドレスなことを証明するのはいいとしてもマレさんが拘る、真骨頂をもっと前面に出しつつこれからいく方がいいと思うんですが・・・。そうね、真骨頂、これを英語になった日本語でも取り上げないとね?日本の良さの国民版、庶民の息吹みたいなものね?はい、のどかさの中に水たまりがあって、そこに長靴を履いてみんながこっちへむかってくる・・・それで?水たまりに喜んで小学生の時、ぴっちぴっちちゃっぷちゃっぷらんらんらんを歌ったでしょ?ええ、あの時の嬉しさ、興奮は何物にも替え難い。そこで、傘を忘れた生徒は持っている生徒の中に相合傘。はい、風情も情緒もありました。今はどこかつっけんどんで、よそよそしい。マレさんも傘を持って行きましたよね?余り記憶はないのよね、でも覚えているのは山下清のような生徒がいたこと・・・色紙を切ってそれを画用紙に貼り付けて雨の日という題材にフィットする作品に仕上げていた。彼に話し掛けてはいけないとそう思った。彼の緊迫はこっちまで伝わるのよ、完成するまでは誰も話しかけない。子供でもそうやって大作の匂いに敏感だったことを思えば大人の世界のシナリオにそれが皆無だったとすれば、ちょっと考え込む。なぜ、子供は感動を自然に表わしうるんですか?様々な見方はあるけど子供はみんな天才だと私は睨む・・・いずれ大きくなる内にもその大切なものを無くしてしまう。でわお願いします。しゃかりきも 牧歌の薫り 皆無かな