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 理想の家庭を模索したりせず、僕は僕なりに自分達の観念というか生活的向上心を発動させながら、毎日を快活に生きていければ御の字だと捉える。基本的に価値観の一致もあればなおいいだろう。しかし相手が全部自分の前で本音を吐き出しているとは思い難い。そこでは自分の母がそうだったように女性はあくまでも体裁を気にする。表向きを大事にする。内向きな社会性と言ってもいいだろう。僕は女性のそういった律儀を歓待する。もしもこの世にはっちゃけ過ぎた女性がいてその女性のようにウーマンリブに生きられるか?というとそうではない。日本社会にはまだまだ縛りが大きい。ウーマンリブどころか、僕たちがこれから一歩先をリードしながら女性を牽引していくとすれば時代錯誤の考えのままでは、先細って行くばかりだろう。なぜなら大きな観念のストックが今の大人達と僕らは随分違っている、その違いにすら大人が気がついてはいず不安に駆られているのは事実だ。大人と呼ぶのは僕が20代だからだ。僕はこの20代の内に解決出来ないことは30代になって解決出来るとは到底思い難く、しかし僕にはまだ、二年と四か月が猶予としてある。この期間に大人の世界に踏み込む決意に似たような踏ん切りをつけたいとそう思う。結婚もその序盤として大事な行事になると見込んでいる。結婚とは覚悟を自分に取り入れる為の作業の一貫だろう。