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 勝ったまま逃げ切りたい時、昨夜の日本ハム対ロッテの試合のビデオは為になる。なぜならツーラン二つで中田が善戦してあと一点を杉谷選手がソロを出して五点を取りながらその後はさっぱり。これではロッテにじわじわ詰め寄られても文句は言えない。ご存じのようにレアードが二本のホームランを叩き出して真綿のように勝利は無理を締め始めていたのだった。しかし栗山さい配はこの二点リードを死守したから僕は改めてこの監督の素薔薇しさに恐れ入った。どうすれば2点リードで逃げ切れるのか?その回答は昨夜の試合に全部あった。まず、清宮を代走で走らせる。この辺の間の取り方だ。やはり清宮人気は根強くて、彼を一目見たいというファンは相変わらず多い。この辺を栗山監督が見抜いていたこと、それと宮西の出し方の演出だ。華麗な投球でそれに続く掘の卓越さ・・・。そして何と最後に選んだクローザーは相手監督と同じ名字の井口投手。僕はすぐに栗山の乱を思った。絶対にみんなが想像していない投手を出して来る意外さ。しかしそれが噛み合わず失敗することだって場合によってはある。本当に大丈夫なのか??を僕は、心底疑う。宮西、堀の継投が余りにも完璧だったからだ。二段モーションで有名な井口投手も最初はそれで投げていたが、ストップが架かる。ロッテ井上選手が打席に立った時からノーマルな投げ方に変わる。これはキンブレルがあの独特の投げ方をマッドン監督に禁じられたも同位だろう。正直投げにくそうな感じも否めなかった。しかし井口は結果、仕留めるのだ。ここまでいい投手に恵まれた栗山監督の幸運を思う。しかも昨夜は投げなかったが石川投手の投げ方は、日本ハムにいたダルビッシュ投手を彷彿とさせる。これからを大いに期待させる程の麗しさである。