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 相手に一生を捧げる昔の結婚の根拠では今はないものの、根幹にはお互いの思いやりは重要な要めで、時代が変わったとはいえ、その回転するコーヒーカップから降りる時は一緒でいたいな♪って拘りはみんなが持っている。私が逆立ちをしても絶対に分からない大人の社会を伴侶は生きて来て、その中から得た貴重なセオリーを私に伝えてくれる。例えば私のどんな処が違和感があったか、そこを質問してみたら彼から飛び出した言葉が印象的だった。私はこう言ったのです。病院で知り合って親友が出来るかもって。彼はすぐに表情を曇らせて、軽率な発言だと私をたしなめる。命からがらで治療をしているのが病人なんだよ、友達なんか要らない。出来るわけがないって。私は自分の能天気ぶりを即座に指摘されて、呆然としてしまってその後は大人しくしていました。病気をしたことがない私の言動には、無差別で容認が出来ない何かが潜在していて彼を不快感に導くのです。