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 私は昨日まで自分が絶対に正しい!!とそう信じ切っていたのですが、どうも自信がなくなって今は衰弱の精神的限界にあります。自分が信じていた価値観が脆くも崩れ去って、本物と言える価値感が眼の前の優先席を奪取してしまったのです。これまで文学者は全体の中でも優位に付けるに違いないと、そう高を括って来たのですが、どうも世の評価はかい離していて、私を取り巻く世界がどのような価値観で邁進しているかが極めて見え易い形で表れたことが私を失望に追いやってしまったと言える。じゃあどうやってそこから這い上がる?って対策を考えはするのですが強靭な回答は得られません。いつもならどんなことがあっても私のハイパーテンポを常識や社会的観念に譲ってしまうことはないのに、私は立ち止って別の視座でどの座標にいるかを一回確かめてみたのです。社会的な地位は下の下。そこでどんなに逆立ちしても何ひとつ得られるものがないことに茫然とし、遂に立ち止まってしまったのが正直な処です。私はこんな悲しい重苦しい中でも、何かひとつでも希望があるか?を厳密に捉えてみたいと発奮したのです。伴侶が転院した病院の廊下で私と手を繋ぎ、酸素を外した状態で何メートルかを歩行したことが、とても嬉しかったと私の帰り際に彼は言う。明日も歩こうね?って。私は心の中で涙を流していたのです。