スノーサファイア・マンss15 これまでのニートの標榜はどっちかというと常に昼夜逆転型の夜型人間が指摘され、その次に挙がったのはゲーム脳型。このどれにも弟は該当しない。なぜだろう?って僕なりに検証すると弟には運動能力という武器があって、怠け者になれる素質自体元々なかったのでは?と推論する。強い逞しい男に憧れて自分もそういう男性でありたいって常日頃、思い続けていたという話を聞き、なるほどな♪は生まれた。落ちこぼれにならなければ見事に彼は世の中に溶け込んでいけたのだろうか?そこに若干の疑問を僕は禁じえない。姉がそうだったようにひとつのことに拘ってどうしても平平凡凡を繰り返せない人種は健在で、真摯にここを研鑽することが、ひとつの試みになるかと思うのだ。例えば、工事現場に行けば否応なく罵声を浴びる、しかしそれに耐えうるだけの我慢の度量を姉も弟もとうとう包括が出来なかった。なぜだろう?日常生活をそつ無くクリア出来ることが、社会人継続の必須として挙がるのに、父の生活態度ばかりを弟は責めていたというのだ。当選も期待出来ない選挙にそれも二回も出たことを、後生、弟は恨んでいたって。しかし今は少し考え方が変わったのでは??と僕は推量する。彼の所在は姉でさえ知らない。どこでどうしているのか?彼は詳細を話したがらない。ただ、両親がどちらも亡くなって働かざるをえなくなっていることは事実で、僕はそこにまず焦点を合わせるのだ。