イエローダイヤ・マン《標榜編》〔585〕デグロミネーターが又やってくれた。防御率1、68まで成績を伸ばしてくれて僕の心はわくわくで充満する。彼のような投手を初めて見たし、これから彼はどれくらいの期間、王者として君臨するか、そこを想像すると楽しみになる。彼を追い越す投手はいそうでいない。二位に付けているセール投手、どの部門でも名を連ねている強豪ではあるものの、中々デグロミネーターを抜きそうではない。今回デグロミネーターは恵まれていたのだ。少なくとも僕はそこを思う。チーム低迷の中でもどうにかこうにか這いつくばって、マーリンズを突き放し、四位に浮上した。デグロミネーター自体の移籍も当分無さそうだ。それくらい球団自身が彼の希少価値についてをはっきり掌握出来た今季で良かったなあって僕は溜飲を下す。なぜなら、最高に油が載り切った今季のデグロミでそれは少なくとも三年は続行するという観測でいる。彼の場合、八回まで悠悠投げられるはんぱないタフさもあって、それはターミネーターを下敷きとしたデグロミネーターに相当する。こんなタフさはデビュー時には認められなかった。きっと彼は挫折をバネとしここまで這い上がってきた球界のターミネーターなのだ。いつも涼しい顔で三振を獲り、三失点しても防御率を1、8台で抑えた。この技はもはや誰も真似することが出来ない神業である。