イエローダイヤ・マン《標榜編》〔580〕以前の僕なら、インスタントの味噌汁に生の刻みネギを入れて味わったものが、今は変遷した。刻み葱よりも重宝なものをコンビニで見つけてしまう。乾燥ネギだ。これは以前ならちっとも美味くないと高を括っていたのだが、昨今美味いのが登場で、スーパーなどで、刻んだネギパックも閉店間際まで安くならないこともあり、僕はこの乾燥ネギがすっかり板についてしまった。美味しいまでの距離に到達してしまったと言っても過言ではない。この美味しいに到達するまで随分と誤解や思い込みもあって、僕自身が反省することもしばしある。御湯が掛かって湿った時に、この乾燥ネギが独特の香りを放って、生の葱を超えてしまうなど、恐れ入った話ではある。僕はここにスーパーとコンビニの間を流れる深い川があるとそう目測する。生ネギが最上とそう思いたい主婦だろう。しかし真逆にはこういったコンビニ信者も日々刻々と生まれている。その人数分布を年々調べなくとも、コンビニは堅調に推移していくと僕は睨む。地域に特化し、お年寄りの為のメニューでもって弁当を配達したり飲料や日用品を配達するエリアを持ったコンビニ、クリーニング業ともCDレンタル業とも提携したコンビニが最後に笑うのだ。僕がコンビニ店長なら、そういった地盤を探して開業すると思うし、ローラーならぬローレライ作戦を獲る。