サファイア・マン《面白い男編》〔169〕人生の岐路に来たときに、はっきりと指し示す何かがあれば失敗することもないのに。次女の気持ちは痛いほど解ります。その岐路でこっちに行った方が幸せになれるよ!?ってなぜ、教えてくれたりがないんだろうって。うん!よく解るよ、私達は自分の勘でそれを探し当てて行くしかないんだものね?お母さんにしたためてもらいたいのは、私がチェーンを開けることをしないで、永遠に親父を家に入れない人生!!それは?お父さんは養育費だけ支払う義務を守ってお母さんと子供達は平和に幸せに暮らすんだよ!!そのもうひとつの人生を描いて欲しい訳ね?うん!!きっとお母さんにならすぐに新しいパートナーが出来てその人と幸せな人生を歩いて行っただろうと思う。でもそれじゃあ、何だか面白くないわ?ええ?お母さんは今が幸せだって言うの?うん、そこまで幸せではないさ、でも皆が嫌がったっていうことはお父さんに、人間味の臭みや、いかんともし難い灰汁があったからこそ!!作家にとってそういうものは土下座してでも見てみたい一品になるのよ、そこまで理解出来ないだろうけど。でも....私達子供が最も恐れることがあって、それは....