ピーパー・ウーマン《ジュエリー・ボックス編》〔242〕もう古臭い概念や偏見の鎧を私自身が脱ぎ去る時かもしれない。マレさんが偏見を?私、意外にも嫌な奴なのよ。まさか....貴男もおいおい気が付いていたはずよ?いえ、そんなこと微塵にも思ってはいない。いやあ、いいのよ、無理はしないで。私は女子に生まれたからどうにかこうにか人間らしく整って来たけど男に生まれてたらきっと皆につま弾きにされてた。そうかなあ?私の性格に強烈な灰汁があるんだと思うわ。じゃあ、マレさんはどんな古臭い概念を持っていたと言うんですか?例えば古物商に対して偏見を持ってた。バナナの叩き売りみたいな商売じゃないか?って。それで、罪滅ぼしに私も可愛いカジュアルなブランドTシャツを半額になってたから購入したのよ。そうだったんですね。他にもメボシイものが?普通に高級品があって驚くの。例えば?ブランドもののスニーカーとかお値段張るものがさりげなく置いてある。それはお客さんから安値で買い取って消費者に売っているんですね?ええ、私が店内にいる時も高校生くらいの男の子が入って来てずた袋一杯の衣類を買取テーブルにでんと置いた。へええ、その学生さんは親御さんと一緒に?一緒に来ていたわ!!お父さんも店内でいい服がないかをあれこれ見て回っているの。ほおおお。