イエローダイヤ・マン《標榜編》〔427〕俺はとうとう新メニューの中華あんかけ弁当を、おかずのみ注文、後からご飯も付けるべきだった!!と後悔する。店長に久し振りに会う。しかも声が全く別人のように変わっているのだ。どうされたんですか?と俺が訊くと店長は悪い風邪に罹って休んでいたんですよ。そうか、俺も同じだった。治ったと思うとぶり返す。これではどれが全快と言えるのか?随分考えたものだった。特にこういった弁当作りにじかに接する仕事がら安静を求められてしかるべきで、長い間会ってはいなかった店長を目の前にして、不思議な安堵感に包まれ、俺の確実な日常の界隈にこの店があって、しかも今月があんかけなのだ。これはパリパリ麺をスーパーで購入しておけば立派な皿うどんに早変わりで、あんかけの味の芳醇さに参る。味付けがあくまでも濃い。しかしそれを上回る野菜たっぷり感が上乗せであるので救われる思いさえする。このメニューもご飯付けて五百円を切っている。そのワンコインに到達させないみじろぎもしないサービス精神に俺はうちのめされて、オリジンにも行ってみたいな~ってふと思う。この時節オリジンはどんなメニューを展開しているのだろう。