ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔133〕ある日の午後です。仲の良いホステスのいるアパートへみんなで繰り出すことになる。まさお君のお父様は人気者で古老のホステスに好かれていたのです。そこで、お菓子をつまんでお茶を飲んでいるとき。仲間の寮を一回でいいから覗いてくれないかしら?ってお父様に相談あるのです。働いているお母様の留守中、女の子がひとり留守番をしているが、その部屋が酷すぎて、自分ではどうしようもない、一回でいいから覗いてみて欲しいって。キャロルもまさお君も一体なんだろう・・・と思います。夜になってみんなが仕事に出払ったときにその寮を尋ねてみます。もうそれは地獄絵巻のようでたじろいだのです。女の子は確かに座ってじっとしています。しかし部屋が足の踏み場もないくらいにゴミが積み重なって、ゴキブリが何匹もそこを徘徊しているのです。女の子は虚ろな眼をしています。何もわからないというよりその状況しか選べないという状況でしょうか。どうしようもない現実、やり場のない苦しみに打ちひしがれますが、キャロルはこの部屋の状況を周囲がわかっていることに安堵します。一回、私らで、手伝って片付けるようにもっていくほうがいいと思うんだけど・・・。優しい親分肌の彼女でした。どんな状況であっても同じ穴のムジナとはこれなんだな・・・キャロルは決してうやむやにせず、一刻も早くそうしておやり!というまさお君のお父様に安堵したのでした。