サファイア・マン《緻密な男編》〔66〕伯母は亡くなった父より学年はひとつ上。生涯に於いて一度も新聞に載ることはなかったけれど尋常人の上前を撥ねる人間だったと記憶します。しゃかりきなんです。すべてにおいて、覇気や根気を求める性質で、以前タヤが離縁をお頼みするの手紙をご主人に出してこの縁はなかったことにとしたためたのにはタヤの先見の明があったのかも?と実際思うし、子供が死産になって、それでも本当なら諦めないタヤがこの伯母の男勝りの性質をはっきり把握していたからこそ?と。海軍記念日に生まれただけあって、物事すべてにメリハリがないと駄目なタイプで、さぼったりスルーが全くないのです。キャロルはこの伯母の恩恵に預かるのです。ずっと彼女はキャロルが中学二年生になるまで階下にいましたから、声を掛けたり掛け合ったり。矢上神社でサーブの練習をするときにもそういうお転婆なことばかりやってては、いけないとよ・・・と。しかしキャロルも猪突猛進タイプ。興味あることには優先順位を付けて他をイマイチにします。お御堂へ上る階段に向けてサーブすることはよくないわよ?と伯母から注意受け、キャロルはサーブしても自動的に戻ってくる何か、塀のようなものが必要だなあってジブンが不足になればこうやって発明思考は生まれてくるし、国の思想もそれに似たりよったりですよね~