ルビー・ウーマン《黎明編》〔62〕奇遇なことに黎明編がこの霜月の沈没の日と重なりました。これはあらかじめ設定されてはいないものの、数学に弱い容子にしては上出来とは思わないかね?確かにこのルビー・ウーマンを創めた日にわかっていたことではなく、途中でも容子は計算というものをしていない、それなのに、こうして俺達が語ることが出来るということ自体、奇跡に近いとは思わないかね?七分の一の確率だ・・・。確かにその通りです、なぜ七という数字が容子には頻繁に出て来るのか?二年一組になったときにもそうだった。あの教師に作為ないとすればそうなる・・・。本当の処はどうだったのでしょう・・・。もしも作為あったとすればこれは逆に凄いことだ。そうですね、あの教師こそが、容子の天性やテンピンを見抜いていたと総合出来る。発表しないともったいないというそれかね?いいえ、将来長きに渡って物を言うチャンスそのものが殺がれるのでは?という教師独特の直感だと思います。あの子の感性が早くニッポンに浸透するのとしないのとでは、ニッポンの進度そのものに影響があるものと・・・。感性だけではないということだな?そうです、容子の脳には人々に類推を促進させる触媒的役割がある事にやっと気が付きました。我々の気持ちをただ単に、伝授するメディアの役割以外にあるのです。大佐!なぜ、そこに気が付いたのだ?それは新しい発見だぞ!天才と凡人の脳のシクミを解明するカギにもなる、類推はなぜ?容子に示唆する力が、凡人にはポイントがあるからです。要するにニッポン語ではツボと称されている部位ですが・・・。