一度、多重人格が世間でオーバーラップされてた頃、キャロも自分を疑ったことがあった。しかし、そういう他の人格が勝手に動きだすのとは、根本が違うんだなって、少しわかったんだ。自分の書くことはなぜ、現実化してしまうのか?これは、責任が重大。なら、いいことばかり、書いてればいいじゃんってことに落ち着くんだ。では、最高の自分であっても、ついつい落ち込むようなことに言及してしまうことって。つまり、勝手に手が動くんだ。誰が人格の主なのか?って。だけど、これは実は宿矢教授の専門。だから、お互いぶつかり切磋琢磨にこれまで成長してきたのかなっていう推察はあるんだ。彼にも、人にはない特別な察知力があるみたいなんだ。キャロが今、何に、憤怒を感じているのか、その詳細は知らなくても、彼にはわかっているんだ。順調に書けているんだなあって。内容より、なにより、こころがそれによって、満たされ、軸に出来ていればいいじゃないかって。多くを望まずに、その環境を整えてあげるべきだっていう強い包容力なんだよねえ。彼にも、キャロのこころの鼓動が聞こえているんだ。これまで、いつもキャロは自身の出自を明らかにして、ずっと書いてきて間違いなかったと思っている。これからも、書いて行くんだ!桜島が何年たっても、懲りずに、激しく爆発を繰り返すように、キャロも負けずに、噴火を繰り返して行くんだ。