ブラックオニキス・マン

 戦いにその身をやつし、結果は原爆二個を落とされて終わった第二次世界大戦のことを、歴史の礎に日本は出来る。犠牲者が物言わぬ人になっているからとはいえ、僕たちにも出来ることはある。音楽は狂気に走る人々を抑える効果はある。母がそれを思うのと同時に、僕等にも希望はある。狂気に走り、戦争をしないと収まらないと思い込む人々に、聞かせたい。天使のセレナーデだ。人間には誰しも、純粋な心がある。神から与えられた共通の感性だ。それを、どこかで、喪失したのなら、それぞれが、取り戻したい。決して不可能ではない。恋に破れ死にたい!!と母が狂気に翻弄されそうになったとき、穏やかな境地にいざなったのは、ジ・エンド・オブ・ザ・ワールドだった…