僕はやっと親離れした気分だ。今まで中途半端な何かをずっと心に抱いて来た。子供が親から離れて独立するとき、それは具体的にどんなことを総体しているのか読めて来た。これがおそらく確信だろう。そして核心でもある。もしも、母がうちに遊びに来ても泊まることまでは許さない。冷たいようだが、それがボーダーになる。以前はいつでも母なら泊めていいって、そういうラフな気持ちでいたけど、結婚はまったく違う概念でいないと相手があること・・・彼女が嫌な気持ちになるとしたら、僕はどう出るべきだろう。夜半に母は尋ねて来ないとも限らない。喧嘩したの・・って言って泊まりたいって僕に懇願して来たら?・・それでもクールに突き放すのは親離れを完遂した子供の自然なあるべき姿であることに、僕はようやく理解が出来るまでになった。パートナーの気持ちを最優先するのが結婚のジンクス。勝てる結婚を僕は頭に描いた。冷たいのね?とののしられてもいい。母が泊めて・・・って頼んで来ても僕は突っぱねる。そうしないと母はいずれ、居候してでも僕の家に住みつくだろう。僕はそういうなあなあの人生は歩みたくない。親であっても拒絶出来るそういう新しい視野を構築していれば結婚はすなわち安泰に推移していくに違いない。