亡くなった夫は預言者だった…

 勉強家ではなかった夫が急にやる気になっていくのが15歳の正月。親戚も一同に集まり、高校受験の話になり、受験出来ることが即決し、とにかく嬉しくて必死だったという。めでたく、唐津商業に合格出来た喜びは、筆舌に尽くしがたい感涙だった…伯母さんの家は自動車整備工場で、働きながら高校を出る。それが条件で賄い飯も約束された。学歴を付けてもらえたご恩を夫が忘れたことは、生涯なかった。みんなが中学を出たら集団就職する時代の中で、特例を選べた。しかも毎晩徹夜で2ヶ月間ハチマキをして短期集中した。出来るのに、あえて、しない輩ばかりになった昨今…ゼット世代には特に聞かせたいエピソードになる。