お嬢様教育を英才教育がだめになったあの事件で、一緒に捨ててしまった容子の母親を見て、あたしがどれだけ残念に思っていたか・・・英才教育と躾は全然範囲は異なるだけに、いっしょくたに両方捨ててしまった浅はかさをあたしは悔いていましたが、ある事件で完全に容子の心境が変わるのです。英才やしつけを度外視するようなその事件は一回あの子が遊びに来たあの日を境に一変してしまうのです。再婚した私は自分の日常生活を最高の人生の様に吹聴してしまう癖があったんです。どれだけの期間母と暮らしたでしょう。20年以上、出戻りで実家で暮らしていた私が、もう一回花嫁衣装を着たあの段階で女性の見栄のようなものを身に付けてしまったことは正直に暴露します。誰かを見返したい!!その傾向にあったことは否めないのです。燻っていた期間の長さの反動かもしれません。しかし結婚生活はそんなに楽しいものではなかったのです。でも、やっぱり女性はそこを演技で賄う生き物なのだと思い知る。あの事件が辛辣過ぎて、容子の結婚観に、多大な影響を及ぼしてしまったことは言えるでしょう。招かれて容子はお茶をしにきていたけど、暗くならないうちに帰したいと私はバス停まで見送り、バスに乗ってしまうまでそこにいれば良かったのでしょうが、その日、バスに乗る容子を見ることなく家に戻ったのです。バイクが通るのがせいぜいだった家までの帰路。迷いもあったのです。お茶に誘ったけど、帰宅をしっかり見届けたいのは年長者のマナーで、しかしもう高校生。大丈夫だろうと私は家に戻ったのです。容子が居たときは穏やかだった夫は、カリカリ切れまくっていて、私を殴る蹴るする・・・それでも私は抵抗せず、されるままになっていました。なんで夫がキレているか、理由がわかっていたからです。容子は忘れ物を取りにもう一回我が家を尋ねてきて、返事がないので、家にあがり、一部始終を見ていた・・・背筋が凍る事件でした。容子は無言で帰って行きました。幸せの仮面が一気に剥がれた瞬間をあの子は我が家の応接間で見てしまったのです。☆遂にファミリーマートに戻ってきたボンボン…嬉しいな☆