デニム・ブルーママン15の14

 容子への対処方法は皆がそれぞれ託されていたと当時を振り返る。伯母とその弟である夫は若干違っていたかと今は言える。夫はきちんと正統の道を容子に説いていたことです。苦難は公務員になれればいずれは癒やされる。公務員になるまでは厳しいけど、一回お役所に入れば道はおのずと開かれるっていうフランス料理フルコースの考え方です。あたしは父親を見ていますからそれはちょっと違うんじゃない?はあったのです。悲運の死を遂げた父の姿は脳裏に焼き付く・・・14段の階段を上り詰めたら死刑・・・の夢を見てあたしは何回目が覚めたでしょう。それくらい子孫まで責任感が来ているのです。まだ、幼い少年たちに死に僧俗を着せて船で一緒に亡くなっていくその運命を撥ね退けることは、果たして何者なら出来たのでしょう?異見は言えない。真っ先に国賊として手配される・・・。私はうがった見方ではあるけど、突破出来るためには、通常のコースを行ってない方が有利を真っ先にアタマに描く。慎重にそこを類推したのです。お役所内にいては出来ない仕事。夫はそこは当時はまだアタマになかったと思います。親類縁者は全員公務員かもしくはそれに類する企業か教職。私は父親の悲運を娘として看過は出来なかった。だから夫には内緒でこの子は思うままで泳がせてももいいのでは?がスペースを保有して行くです。この子の優しさを見て人々が感動するのでは?またたく間に国民を魅了するのでは?があったのです。そこには当然神が介在します。そのご加護を頂けるよう頼んだのです。