デニム・ブルー・サファイアママン5の11

 看過してなどいられない時間の洪水で、私は日常を上手くクリアすることだけに精神を取られて、事実、こどもの本当の思いについてないがしろではなかった?は言えます。向き合う時間は大事と、口では言うものの消化しないといけない雑用、学校のカリキュラムが、自分自身を否応なしで取り巻く。特に近所のお母さん方と話している暇はない・・・って。しかし近親者ですら、容子に構う時間はないっていう現実は容子にこの認識を植えつけます。現世という日常社会ではネズミは言葉は出ないゆえに、キリで突かれて殺されてしまうのか?って。容子はそっと父に質問もしたようです。夫は逃がしたんだよ?っていう言葉で終始したけど、どうも真相を知っているようだ・・・見ていたのでは?って私に言ってきます。このネズミがなぜ、殺されないといけないのか?父親としてこう答えたと言います。あの子には言い訳なんか必要ではなかったのです。なぜ、人間の世界では弱いものが殺されてしまうのか?に対する答えとして父親の答えは的を射てはいなかったのでは?と思うのです。病気を媒介してしまうからだよ?って。ネズミは言葉がないから、駆逐されたの?それとも言葉があっても弱いなら駆逐の対象に??それは両親が教員でもまだ未回答の出来事だったのです。