デニム・ブルーママン15の5

 毎日学校に行くのが楽しくてならない。恋っていうのはそこまで性格を変容させるものなのか?って私も法外な効果に少しわかるような気もしてくるのです。鬱屈した心を慰めうるもの・・・それが恋なら誰しも可能性を認めるでしょう。昨日BSでアンネの日記があってそれを容子と鑑賞しながら私も1942年のオランダを想像していました。オランダの隠れ家で、総勢、八人から九人の方が小さな会社の階上を利用して息を殺して生活していたときのアンネがいかに希望を失うことなく生活をしていたか?日記を綴っていたか・・・そこを思うと私も涙が溢れて来ました。最後見つかる前に一回ケーキが、世話人によって運ばれて来ます。パーティに今から行かないとって言ってましたから特別な砂糖の配給があったのでしょう。それを分けるのにもハラハラドキドキです。ちゃんと間違わずに等分が出来る人を選びたい人間の強欲が先走るのです。1943年に最後にケーキを口にしたわ・・・って。それなら一年以上が経過している。本当に信じられない話で戦争がどれほど庶民を深く傷つけるか?そして驚くのはノルマンディ作戦のニュースがラジオで入ってきたときの迸る歓喜です。Dデイと呼ばれていて、アメリカと連合軍がドイツをやっつけるために合同で上陸作戦に掛かった。このニュースでみんなが活気付く。私は父が軍人でしたからこの映画を別の視点でも鑑賞しますが、容子はやはり戦後生まれです。そこがやはり違う。親子でも違うな・・・って。でも寂しくなったりしません。ロシアは自分ひとりでドイツをやっつけたみたいな妄想を抱くけど、勘違いも甚だしい。ドイツに関してはアメリカとヨーロッパ連合軍が勝利をもたらすきっかけを作ったのです。