デニム・ブルーママン14の11

 思えば家庭の果たす役割。それについて3食昼寝付きだけではないことを私はその事件でしっかり確認したことは言えます。義母タヤの落ち込みは半端なく、夫も今回ばかりは庇いようがない・・っていう憔悴に打ちひしがれていたからです。容子も自分で何か解決が出来ないかを模索しているようで、側に来ては言葉もなく佇むだけ。14歳の子供にはこれは難題だったのです。ここまでは周囲は許して来たというのが実相でしょう。私はそういう温かい家族に育まれて今日あったってそこを思うのです。ただ単にこの家に嫁ぐだけではなく、心に抱えた鬱屈をも捨てさせてしまうほどの開放感を専業主婦になることで得ていた。しかし謝罪は必要です。このままでは良くないがあったのです。謝ることがとても大事と…。機会があれば自分から即バスに乗って相手の家へ行き謝罪する大切さはわかっていたのです。しかしそれが出来なかった。時間の降り積もるに任せていたのです。夫がかなり頭を下げて謝ってくれることは目に見えていたし、彼の善処に任せて、のうのうと過ごしていたのです。容子にとって事件のことは、辛辣で目を覆いたくなる出来事として頭に刻まれたことは言えます。弟はまだ小2ですからそこまで覚えていることはなかったにしても中2はほぼ、心が大人へ移行し自分の性格がほぼ固まる段階です。しかし自身を大人・・・と認識は出来なかったと思う。暴挙として深く脳裏に刻まれたことは確実でした。

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