アクアマリン・マン39

 今朝は容子はかなり急いでいる。あとから補填しようとオパールも部屋で執筆予定。昨夜我が家を何回も訪問してきた人間の正体がわからず、怖い・・・って娘に言われて30分くらいで切り上げて家に帰るように懇願されている。しかし母親を規制するなど、前代未聞の人間で僕は容子をそんな風には扱えなかったことと比較して三十五歳ってのは大人でありながら、まだ心はあまちゃんだと捉えるしかない。僕は三十五歳といえば、もう代理の上の次長だった。銀行では支店長の下で支店長の補佐をすべて受け持つ。しかしその僕も容子の素晴らしい舌のバズーカ砲ですっかり容子を文豪だと思ってしまうから人生は奥行きが深い。なんでそういうことになっていったか?意外な線を話しとこう。子供達と同じ目線まで降りていく容子の子育ては子供達からすれば友好的で有効。僕の厳しさに比較してみんなが周りに近寄る手法だった。しかし僕がそういう態度は普段取れない。そうなれば家中がだらんとだらしなくなってしまう。しかし容子が執筆している姿をみんな子供達が見ていることで意外な線は炙り出されてく。子供達がいい加減、作家になるのは諦めなよ?とか、エッセイストになるのはとてもじゃないけど無理・・・とか容子に吐いている。とんでもないことだ!!って僕は心で葛藤する。これじゃあ世の中がおかしくなる・・・って。僕は自分が文豪と言い張る容子の意見を飲み込んだ。そしてみんなの前で褒めたのだ。結果が良好だったのは言うまでもない。

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