ブラックオニキス・マン122

 三十歳にとうとうなっても、環境は全く変わらない。これが、僕の30歳の第一歩?しかし、嬉しさは普通の3倍はある。十年に一回しかない、アラウンドバースデイだからだ。次は40歳を迎えるとき。その時、僕に子供は何人いるだろうか?家は建てている?仕事は今の仕事?矢継ぎ早に自身に問い掛ける。子供は一人で充分と今は思う。女の子ならなおいいな。家はマンションがいい。出来るなら電気軌道のある街に棲みたい。彼女は結婚して専業主婦もやってみたそうだが、僕はそれを薦めない。育児休暇もある恵まれた環境を活かして欲しいからだ。十年後、僕等の生活にきっと余裕はあるだろう。貯金もそこそこ貯まっているだろう。良いことばかりではないかもしれない。しかし、今日は、僕は悲観論を話さない。30歳に到達することは誇らしいからだ。f:id:hn0709:20211209195425j:plain