到着したその昼、家にいたのは義母のタヤだけ。通常日だったことで皆が仕事に行っていたのです。まず矢上神社にお参りにいく。それを夫が促して私も参拝します。家の横が神社であることはせわしないか?って憂慮もありますが容子は喜び勇む。神社の後ろの裏山にはまだ、その頃、自然が一杯でそれはそれは未知の世界が広がっていたのですから当時は、自然世界が手付かずで残っていたということでしょう。危険ももちろんありますが容子はそういうのはお構いなしだった。家に着き挨拶をして荷物の整理に掛かってようやく落ち着くのは夕方過ぎて暗くなった頃です。二階にタヤが昇って来ようとして階段の下から声を掛けてくると夫はすぐ様呼応してちゃかちゃかと話し込みます。二階に義母を昇らせたくはない自分がいた。しかし初日・・・あまりに失礼かも?って昇ってくるタヤを受け容れたのですがそこでも中々話が終わっても降りていこうとはしない義母に痺れを切らす私・・・その瞬間です。襖は鍵を掛けられない・・・・なんてことなの??て私は肝心のものが装備してないことに気が付きショックは大きかった。鍵を付けたいけど当時は大工を呼ばない限り無理。夫も反対するに違いない。私は初日から難題を突き付けられて戸惑うのです。