デニム・ブルー・サファイアママン4の6

 なぜ、優秀にならなければいけないの?なぜ、子供なのに、そこまで拘らないといけないの?私は一介の教師として自問をします。夫にもそこが懐疑だったでしょう。子供の頃はみんなと一緒に何か出来ることが求められているのでは?例えばあっちが尋ねてきたときに快活に回答出来るコミュニケーション能力。しかし私はそうなのかな?っていう疑問符もあったことは否めない。人と同じ練習ならどこで差異をつける?人と同じ時間を掛けるのなら意味が薄くなるのでは?って。もちろんアパートですから音がやかましいって言われることだってある。オルガンは足を踏み込むタイプから通常のものになっていました。このオルガンも音を気にして電源を入れず手だけの操作だけでもかなり能力は伸びるのです。何も音を出すだけで能力が伸びる訳ではない。長い間の紙鍵盤での指の操作で、どんな音が出ているかが分かっているからこそ、自分が今どういう構想中にあるのか、音階も分かっていた。だからこそ、つまらなかったっていうのも同時に芽生えていたのです。私はそれがなんなのか?まだその時点では気が付いてなかったと言える。あの子は自分で作曲したものを弾きたいし、弾けるっていう猶予域にすでに入っていたのです。